歯周病が気になる方、歯磨きはできてると思っている方
歯周病はある程度まで進行しないとあまり自覚症状が出ないので 気が付いた時にはかなり進行していることが多く、内科疾患で例えるなら糖尿病のようなものです。
口と言うのは消化器官の入り口、体内への入り口なので、ここから体内に菌を取り込むことが最も多い場所の為、歯肉で菌が繁殖しているということは、食べ物や飲み物を飲み込む時に菌を体内に取り込み、腫れた歯肉からは毛細血管をつたって菌の塊(プラーク)が血管内や心臓に貯まるので、心臓疾患などの方は、とにかく歯磨きはきっちりやるようにと指導されます。
近年では色々な疾患に関与しているという事が明らかになってきており、ついこのあいだもアメリカでアルツハイマーの原因菌が歯周病菌だとする論文も発表されて注目されています。
当院の患者さんでも、歯周病治療とブラッシングの徹底で糖尿病のヘモグロビンA1cが何年も変動が無かったのに、いきなり「1」下がったという方や(他に何もしていないので歯周病治療以外に考えられないとのこと)体に異常は無く原因が解らないまま、いつも血液検査で白血球数が多いという結果が出るとおっしゃっていた方が、治療をしていくうちに白血球数が正常値に戻ったり(結局は歯肉の炎症によるものだった) と言う事がしばしばあります。
また、進行程度にもよるので 全部が全部治るとは言えませんが、ゆれ始めてしまった歯でも 揺れずにしっかり咬めるようになるかたを何人も見てきています。
1)ひょっとして歯周病ではないか、もしくは歯周病に違いないと自覚がある方
歯周病治療という事は特にやったことが無く、歯磨きのやりかたも教わったことが無いが、どうも自分は歯周病のような気がする、または既に歯が揺れてきているなどの症状が有るので、歯周病に違いないと思われる方はこれを機に治してみようと思ってください。
まだまだ全然間に合うかもしれませんし、少しでも早く治療にかかれば それだけ多くの歯を残せます。
2)一応定期的に歯石は取っているし、そこそこ歯磨きはしているので自分は大丈夫と思っている方
もし、ブラッシングの指導は受けていない、または1度さっと教わったことはあるという程度であれば、一度試しに見直しに来てみて下さい。当院にいらっしゃる方の中で、これは本当に良く歯磨きができてると思った方は 開業して20年以上経っていますが、たった二人でした。
自分で歯を磨いている時には全然出血も無いとおっしゃっていた方が、指導した途端に血だらけになるという事も良くあります。ブラッシング指導を受けた時に「ブラシをこう当てて」という風に習ったかもしれませんが、では 何故そのようにするといいのかという理由までは知らなかったり、歯並びにも個人差があるので画一的な方法では磨ききれないのです。
磨き方を習っても、しばらくすると元の磨き方に戻ってしまったりするのは、理解して磨いているのではなく 型をまねているだけなので磨くべきところが磨けていない状態に陥ってしまうことが多いのです。
自分は大丈夫と思っている方、3人目、4人目の「しっかり磨けている人」の称号を目指してチェックに来てみてください。
治療にあたってのお願い
当院での歯周病治療をご希望の方は、初回30~1時間かけて検査指導いたしますので、必ず予約を取って時間の余裕を見ていらっしゃってください。また、可能であればご自宅で現在使用している歯磨きグッズを全部持っていらしてください。(良く新しい歯ブラシを買ってらっしゃる方が居ますが、使用中の歯ブラシを見せていただいて歯磨きの傾向を見たいので、使用中のものを持ってきてください)
勿論保険でできますので、時間はかけますが、他院とさほど値段は変わらないと思いますのでご安心ください。